鈴の森住民協議会の発足を受けて
校長 松本 吉弘
本年3月18日の鈴の森住民協議会の発足を受けて、今回の春の運動会をこの住民協議会の皆様と一緒にさせて頂きました。少子高齢化の社会状況の中、地域のあり方が問われています。特に住民協議会は地域が一緒になって地域のことを考え民主的に透明性をもって身近な地域課題を解決していこうとする組織です。地域の多様な方々が、地域でできることを一つのテーブルにつき、連携・自助・共助・公助のありかたを自分たちで考え地域に必要な活動を実現していきます。
学校が、今回の運動会を@「学年・学校全体での合同練習を、発表を通して、集団の行動力や連帯感を養う」A「練習・運営に積極的に取り組む中で、自主的・自立的な力を育てる」B「学校と地域が運動会を通して、地域の一員である自覚を持つ」と目標を持って取り組んでいました。子どもの発達段階や学年の成長を考慮しながら、安全面健康面を慎重に考えていました。しかし、だからといって学校や保護者だけで運動会のあるべき姿を追い求めるとBは達成できません。地域の方は、安全や健康を考え、子どもにとって思い出の残る楽しい体育祭を考えてもらっていました。民主的というのは、時には時間がかかるのですが腹蔵無く話し合いを持ち、お互いの立場を理解することが大切になります。相手の立場を理解し共感するなかから、実り多いものができあがります。それぞれの立場を意識する中で豊かな結果を見いだせるのです。
今回の素晴らしい運動会には、昨年にも増して議論に多くの時間をかけ多くの智恵が背景にあります。何事にも100%満足はあり得ないかもしれませんが、努力の結果は大いに活かされます。児童が練習を重ねた以上の最高の発表ができたのも、おうちの人だけでなくたくさんの地域の方に見てもらって一層演技が輝いたと思っています。たくさんの方に感謝を申し上げる所以です。
平成24年5月31日
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